ファイバーアートは1960年代頃からアメリカやヨーロッパから始まり、そして日本でもブームみたいに花開いて、やがてファインアートの表現言語の一つとして吸収されていった。マグダレーナ・アバカノヴィッチはテキスタイルアートを飛び越えてファインアートのアーティストとして認知されている。イギリスのゴールドスミスカレッジにもかつてはTextilesの専攻があったが、やがてFine Artに統合された。それは、ファインアートの中でテキスタイルに関わる限りは、強靭なコンセプトなり、素材や構造や概念的な必然性が求められるという時代の流れだと思う。テキスタイルの理屈っぽくない造形の面白さもいいと思うが、きっと現代アートの中のテキスタイルも楽しい。
私とテキスタイルとの出会いは、テキスタイルアートで有名な佐久間先生を通してだった。少しだけ先生に師事し、大好きになったのだ。工業生産の布しか知らなかったので、布を自分で作れるということにワクワクした。そして子供の頃から大の手芸好きだったので、留学した時にイギリスのテキスタイルコースではニットや刺繍の専攻もあると知って、手芸好きでも学位が取れるのがすごいなと嬉しくなった。