京都のギャラリーマロニエと青森市内 2023-2024

素材:綿糸、反応染料、アルミパイプ、アルミ板、その他

糸を集めた面と重なりがつくる揺れのテクスチャーを中心とした造形を構成する。場所の文脈に依存するよりも、人間が日常的に場所を移動するような感覚を作品に取り入れたい。糸の集合は、茅葺き屋根やアイヌのチセなどと構造が似ている気がする。素材の厚みと身体の記憶。集合と構造。 

知らないうちに降り積り、ふわふわ、コロコロ漂う埃。部屋の隅で何気なく構成される。私がテキスタイルに向ける愛着の眼差しは、そんな埃たちを含めた、布と人との関わり合いや時間の経過、朽ちること、変化することなど、どこか人間味を感じる不完全さと関係しているのかもしれない。ギャラリーマロニエでの展示の後に、青森の雪の中に作品たちを連れ出してみた。開けた雪のある風景は、真っ白でしっとり、ひんやりして、作品を並べてみるのにちょうど良い。個々の立体たちも静かで冷たい湿度を持った空気に馴染んでくれたように思う。

私の思考は、冬の雪に包まれるような生活に影響されていると思う。空気はキーンんと冷たく、足元は積もった雪で不安定になる。寒さは五感を通してあらゆる方向から体の中に染み込んでくる。全てが真っ白に包まれる世界で、人間の無力さと自然の壮大さをしみじみと感じる。

下は青森市の浅虫、海の家が並ぶ